TNSニュース2010年2月号 第5号

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    第5号 2009年 12月号

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  • >> 春夏秋冬 <<

    間もなく、上場企業の 2009 年4-12 月期の決算発表がピークを迎えることになります。トラック業界では軽油価格が落ち着いてきたことや一連の業務の効率化、外部費用の圧縮、人件費の削減などを行っており「減収増益」のところが増えてきそうです。しかし、陸運業界最大手の日本通運にあっては連結売上高が 3000 億円減少したといいますから、貨物量の落ち込みぶりが、どれだけ大きかったか分るというものです。宅急便のヤマトホールディングス(HD)も「減収増益」となりました。単価の落ち込みから減収になりましたが、作業の効率化や見直しから増益確保となりました。それにしても運賃・料金の値上げや適正収受の必要性を改めて考えなければなりません。いつまでも「過当競争」ばかりを“犯人”にしてはいられません。

  • ◆国内物流量持ち直し/日通総合研究所

    国内物流量の持ち直し感が一段と強まってきました。日通総合研究所(本社・東京)が先ごろ発表した企業物流短期動向(日通短観)によると、2010 年1-3月期の荷動き動向を示す「荷動き指数」は前期(2009年 10-12 月)と比べて大きく改善され、マイナス 15となる見通しです。この結果、4四半期連続の持ち直しになります。
    業種別では化学・プラスチックのプラス幅が拡大するほか、自動車を含む輸送用機械およびその他の製造業などがプラスに転じてきます。鉄鋼・非鉄も水面下までの荷動き状況に戻し、過半数の業種で改善してきます。しかし木材・家具、繊維・衣服など2けたのマイナスを示す業種が9種類あります。全国の荷主企業に出荷状況についてアンケート調査し集計しました。回答社数は 1057 社。国内向け出荷量が前年同期比で「増えた」と回答した企業の割合から「減った」企業の割合を引いた指数を荷動き指数としています。直近の底は 09 年1-3月のマイナス 75 でした。

  • ◆賃金の「下落」続く/全日本トラック協会調査

    全日本トラック協会が先ごろ発表した「トラック運送事業の賃金実態」(2009 年度実績)によると、特積みと一般輸送業者を含めた全職種の平均賃金は月額 30 万 7200 円となり、前年比で 3.6%減少となり、3年連続の落ち込みとなりました。また賞与1ケ月平均額を加えた月額が 34 万 1600 円でした。なお平均年齢 43 歳、勤続年数は 11 年でした。一般業者の主な職種での賃金は以下のとおりです。カッコ内は 2008 年度の実績、前年比%

    ・大型運転手 330,800(347,100) ▼4.7%
    ・普通運転手 285,200(294,200) ▼3.1%
    ・女性運転手 263,200(275,000) ▼4.3%
    ・整備・技能 310,000(321,700) ▼4.5%

  • ◆過去最高の倒産件数 373 件/全ト協集計

    全日本トラック協会が帝国データバンクの調査を基にまとめた 2009 年のトラック企業の倒産は、件数373 件、負債総額は 1057 億 1000 万円と、いずれも過去最悪の状況になっています。件数は 08 年から40 件、負債額も 236 億 3100 万円それぞれ増えました。

  • ◆赤字企業がほぼ半分に/トラック関連労使が調査

    トラック業界の労使が調査したトラック運輸企業の経営状況は「赤字経営」が 47%と、ほぼ半数を占めました。「トントン」も 37%ありました。また運賃交渉は「荷主・元請の主導権」が半数以上で、3割が「運賃交渉をしていない」と回答しました。昨年9月からおよそ4ケ月の間、全国の 680 事業者からの回答を集計・分析したものです。

  • ◆トラック春闘は 4000 円の要求/運輸労連

    日本通運、ヤマト運輸などの労働組合が加盟している運輸労連は 2010 年春闘の統一要求額について「4000 円中心」として取り組む方針としました。昨年と比べて 3200 円引き下げました。

≫編集後記≪

トラック業界関係者によると「経済指標ほどに荷動きの回復感はない」と言います。業界に最も馴染み深いのは日通総研が発表する「荷動き指数」「運賃・料金指数」などですが、いずれも水面下での推移ですが、とくに、荷動き指数の回復感は強いものになっています。何とか勢いよく水面から「首」を出してほしいものです。 西口